めはり寿司とは? 和歌山・新宮「総本家めはりや」で熊野の郷土料理を楽しむ

世界遺産・熊野古道の要衝として栄えた和歌山県新宮市。古くから旅人や労働者の活力を支えてきた、この地が誇る究極の郷土料理が「めはり寿司」です。
今回は、1962年(昭和37年)の創業以来、変わらぬ伝統の味を守り続ける名店「総本家めはりや」でランチをいただいたので、その「目を見張る」魅力をお伝えします。
めはり寿司とは|なぜ「目を見張る」ほど旨いのか?
めはり寿司は、特製の醤油ダレに漬け込んだ「高菜(たかな)」の葉で、炊き立てのご飯をくるりと包んだシンプルなお寿司です。

しかし、そのシンプルさの中に、他では味わえないこだわりが詰まっています。
「日本最古のファストフード」と呼ばれる理由
そのルーツは、熊野の険しい山々を駆け巡った「筏師(いかだし)」や山仕事に従事する人々の弁当にあります。
新宮は良質な木材の集散地であり、山から川を下って木材を運ぶ筏師たちは、過酷な労働の合間に手早くエネルギーを補給する必要がありました。
「片手で食べられて、お腹にたまり、腐りにくい」。この実利的なニーズから生まれたのがめはり寿司です。かつてはソフトボールほどの大きさがあり、1つ食べればお腹いっぱいになるほどのボリュームだったと言われています。
語り継がれる3つの「名前の由来」
なぜ「めはり」と呼ぶのか。そこには微笑ましいエピソードが隠されています。
- 「目を見張るほど大きな口を開ける」:大きな高菜の葉で包まれたおにぎりを頬張る際、自然と目を見開いてしまう様子から。
- 「目を見張るほど旨い」:一度食べたら忘れられないその美味しさに驚くことから。
- 「目張りをする」:おにぎりの隙間がないように高菜でぴっちりと覆い、中身が見えないように「目張り」をすることから。
現在では食べやすいサイズになりましたが、その「目を見張る」感動は今も変わらず受け継がれています。
「総本家めはりや」独自のこだわりと素材
一見すると素朴な料理に見えるめはり寿司。しかし、「総本家めはりや」のそれは、素材と製法に一切の妥協がありません。

- 素材の選定: お米は、栄養価が高く甘みのある「金芽米(きんめまい)」を使用。高菜は、厳選された和歌山県産の新鮮な葉を使用しています。
- 秘伝のタレ: 1962年の創業時から守り抜かれている「秘伝の醤油ダレ」。高菜の浅漬けとこのタレの塩梅が、ご飯の甘みを最大限に引き出します。
- 出来立てへの執念: 「総本家めはりや」では、決して作り置きをしません。「注文を受けてから握る」というスタイルを貫いており、口にした瞬間に広がる温かさと、高菜のシャキシャキとした食感は、店舗でしか味わえない至高の体験です。
【実食ログ】熊野速玉大社から「総本家めはりや 本店」へ
新宮観光のハイライトといえば、熊野三山の一角・熊野速玉大社です。

鮮やかな朱塗りの社殿を参拝し、樹齢千年を超える「御神木・ナギの木」に圧倒された後、心地よい疲れとともに向かったのが「総本家めはりや 新宮本店」です。
熊野速玉大社から徒歩5分の寄り道
お店は熊野速玉大社から徒歩約5分。参拝客にとってこれ以上ないロケーションです。
また、JR新宮駅からも徒歩約16分と、市内散策の途中に立ち寄るのにぴったりの場所にあります。

おすすめメニュー:めはり寿司だけじゃない
暖簾をくぐると、出汁の香りが迎えてくれます。
わずかなカウンター席と、キッチンを中心として扇状に個室が広がります。
店内は、木の温もりを感じる落ち着いた空間。店員さんが一つひとつ丁寧に握る様子を眺めながら待つ時間さえも、旅の贅沢なひとときとなります。

メニューはめはり寿司を中心に、うどんや串カツ、おでんなどがあり、各種セットも用意されています。
エビフライの入った天むす風のめはり寿司や、各種定食もあります。

ぜひ注文していただきたいのが、看板メニューが一度に楽しめるセットです。
目当てのめはり寿司は外せませんよね。
めはり寿司を、いただきます


今回は子どもと一緒なので、ちょっとめはり寿司はクセが強いのでうどんや串カツも注文。めはりやを存分に楽しみたい方には「おためしセット」がおすすめ。
名物のめはり寿司に加え、じっくり煮込まれた「おでん」、衣がサクサクの「串揚げ(串カツ)」、そして具沢山の「豚汁」がセットになっています
肝心のめはり寿司は、葉の裏側までしっかりタレが馴染んでおり、口に入れると高菜の香りが鼻を抜けます。

結構なサイズで3つが1セット。正直言って、これだけでもかなりお腹いっぱいです。特に女性だと、食べ切れるかも若干怪しいレベル。

中にもたっぷりの高菜。味は文句なしですね!
セットで食べた豚汁には、野菜の甘みが溶け出した優しい味で、歩きの疲れた体に染み渡るようです。
ちょっと食べすぎた感じも否めませんが、おいしかったです。ごちそうさまでした!
旅の思い出を自宅でも。テイクアウトと通販
「あの味をもう一度」という方には、お持ち帰りも人気です。新宮駅からの帰りの特急列車内で食べる「めはり弁当」は、和歌山旅行の定番。
さらに、公式サイトでは「手造りセット」の通信販売も行われています。秘伝のタレと高菜のセットがあれば、自宅で「握りたて」の味を再現することも可能です。
通販 →
https://www.mehariya.co.jp/category/1/
「総本家めはりや」店舗・営業情報
旅のプランに合わせて、新宮本店または和歌山店へ。最新の営業時間とアクセスを確認しておきましょう。
■ 総本家めはりや 本店(新宮市)
| 住所 | 新宮市薬師町5-6 |
|---|---|
| TEL | 0735-21-1238 |
| 営業時間 | – 11:00~21:00(入店は20:00まで) ※14:00~17:00の間はテイクアウト)のみ |
| 定休日 | 水曜日 |
| 席数 | 全36席 個室(1部屋2~6人)×7 カウンター席×2 |
| 駐車場 | 12台(店舗前9台、近隣3台) |
アクセス
- 熊野速玉大社より徒歩約5分
- JR紀勢本線「新宮駅」より徒歩約15分
■ 総本家めはりや 和歌山店(和歌山市)
和歌山市内で、本店と同じ「握りたて」を楽しめる貴重な拠点。
| 住所 | 和歌山市太田2丁目14-9 太田ビル 103 |
|---|---|
| TEL | 073-488-4693 |
| 営業時間 | 平日:11:00~14:30、17:00~22:00 土・日・祝:11:00~15:00、17:00~22:00 |
| 定休日 | 月曜日 |
| 席数 | ・BOX席×3 ・テーブル席×5 ・カウンター席×5 ・個室×1 |
| 駐車場 | 2台(提携パーキングあり) |
アクセス
- JR「和歌山駅」東口より徒歩約5分
まとめ
「総本家めはりや」のめはり寿司は、単なる食べ物ではなく、和歌山・熊野の風土が生んだ「文化」そのものです。
聖地巡礼の合間に、あるいは旅の締めくくりに。大きく口を開けて、その豊かな味わいを全身で受け止めてみてください。きっと「目を見張る」ほどの感動が、あなたの旅をより鮮やかに彩ってくれるはずです。












コメント