和歌山の絶景の棚田 “あらぎ島” |写真スポットやアクセス、周辺情報

日本の原風景を感じる旅へ出かけてみませんか?
和歌山県有田川町の清水地区にあるに「あらぎ島」は、まるで扇を広げたような形状が美しい棚田です。
日本の棚田百選のひとつとして数えられることとしても知られています。
本記事では、あらぎ島の見どころやアクセス情報、撮影スポット、さらに周辺グルメなどを紹介します。
あらぎ島とは?日本の原風景が残る絶景の棚田
あらぎ島は、和歌山県有田川町にある扇形の美しい棚田です。昔ながらの農の景色が残る貴重な地域として知られています。
あらぎ島の基本情報と文化的価値

あらぎ島は、有田川の蛇行により作られた河岸段丘の一部で、約50枚の棚田が扇のように広がっています。
実際には島ではありませんが、その特徴的な形から「蘭島(あらぎじま)」と呼ばれるようになりました。現在も稲作が行われており、農業と観光が共存する場所です。
扇形の棚田が生み出す唯一無二の美しさ
この棚田の最大の特徴は、扇形のレイアウト。中央から放射状に広がる棚田の畦道が、まるで幾何学模様のような美しさを見せます。
春の水張り、夏の緑、秋の黄金色、冬の雪化粧と、四季それぞれの彩りも魅力です。
展望台からの眺望が特に美しく、扇形の全景を一望できる構造になっています。SNSでも人気で、特に広角レンズでの撮影に適した場所です。
「重要文化的景観」に選定された理由とは
2009年、あらぎ島を含む有田川中流域は国の「重要文化的景観」(登録名称:蘭島及び三田・清水の農山村景観 )に指定されました。
選定理由は以下の通りです:
- 長年続く農業による景観形成
- 地域住民による自主的な保全活動
- 自然と人が共に築いた生活文化の継承
このように、あらぎ島は「観光名所」ではなく、「生きた文化景観」として今も守られています。
季節ごとのあらぎ島の魅力と撮影ベストシーズン
あらぎ島の魅力は、四季折々の姿を見せる美しい風景です。季節によって変化する色彩や光の角度によって、同じ場所でもまったく異なる印象を与えてくれます。
春(田植え時期)のあらぎ島:水鏡と新緑の美
5月下旬〜6月上旬、水を張った棚田が空を映し、いわゆる「水鏡」が現れます。
風がない早朝や夕暮れ時は幻想的で、写真撮影には絶好のチャンス。山の新緑との対比も美しく、春ならではの清々しさがあります。
夏(緑の棚田)の絶景:青空と緑のコントラスト
6月下旬〜8月は、稲が青々と育ち、棚田全体が緑に包まれます。
晴天の空とのコントラストが映え、力強さを感じさせる風景です。朝や夕方は比較的涼しく、快適に撮影が楽しめます。
秋の黄金色に染まる棚田
9月中旬〜10月上旬、稲穂が実って黄金色に変わり、紅葉し始めた山々との組み合わせが絶景を生み出します。
夕日との相性が抜群で、黄金色の光に包まれた棚田の姿は必見です。
冬の雪化粧と星空:幻想的な風景を撮る
12月〜2月には、常に雪が降るような地域ではありませんが、雪が積もることも。
白銀の世界に変わった棚田は、幻想的で静寂そのもの。空気が澄むこの時期は、星空撮影にも最適。天の川や冬の星座と棚田のコラボレーションが狙えます。
アクセス情報と駐車場の詳細ガイド
あらぎ島は山間部に位置しており、アクセスには事前の準備が必要です。ここでは、車・公共交通機関のルートや駐車場、現地施設について解説します。
車でのアクセスとルート案内(大阪・和歌山市方面から)
阪和道「有田IC」からは車で1時間弱です。有田ICを出て国道480号線を進むと、あらぎ島の展望台に到着します。
山道の運転とはなりますが、道も整備されているため日中の訪問は安全です。ナビには「清水温泉健康館」または「あらぎ島展望台」と入力すればスムーズです。
「道の駅あらぎの里」が見えればもうすぐ、すぐ手前の三叉路を左に進めば駐車場が見えてきます。
公共交通機関での行き方
JR「藤並駅」から、有田鉄道バス「清水・花園線」に乗車し、「三田」で下車。そこから徒歩約5分ほどで展望台に到着します。
バスの本数は少ないため、時刻表の確認は必須です。
駐車場
展望台前には無料駐車場があり、普通車で10台ほど停められます。トイレも設置されています。
展望台の前は道も狭く、迷惑になるので路上駐車は厳禁です(展望台にも有線駐車場が1台分だけあります)


駐車場からは5分も歩けばあらぎ島の展望台に到着します。
あらぎ島観光をもっと楽しむ!周辺のおすすめスポットとグルメ
あらぎ島だけでなく、有田川町やその周辺にも魅力的なスポットやグルメがたくさんあります。
地元で味わえるおすすめグルメ
- わさび寿司 赤玉
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清水の郷土料理の「わさび寿司」は、わさびの葉でサバや鮎のお寿司を巻いた料理です。ピリッとした刺激と優しい味のハーモニーが抜群!周辺の道の駅や物産店でも購入可能です。
▼ さらに詳しく
- 道の駅 あらぎの里
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道の駅あらぎの里は、国道480号沿いの「あらぎ島」のすぐ手前にあります。
中にはレストランもあり、地元の新鮮な食材を使用した料理が楽しめます。特に、自家製のこんにゃくを使った「こんにゃくうどん」が人気です。
赤玉のわさび寿司や、日本一の生産量を誇る清水のぶどう山椒もイチオシです。
- kado
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あらぎ島の駐車場前に位置する喫茶店「kado」は、和歌山県有田川町にある古民家を改装したカフェです。
このカフェは、特に山椒を使ったメニューが人気で、特に山椒ソフトクリームが有名です。店内では、山椒を使った様々な商品も販売されています
どれも地元の素材を活かした料理で、旅の思い出にぴったりです。
周辺の温泉・宿泊施設
- しみず温泉
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温泉と宿泊が一体になった施設で、観光後に最適です。日帰り温泉としての利用も人気で、2024年に改装されたばかりで非常にキレイです。
温泉利用料- 大人(中学生以上):1,000円
- 子ども(4才~小学生):500円
- 町民割引あり
- 宿泊施設
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- あさぎり
- 古民家の宿 やすけ
- 古民家の宿 佐太夫
- 笠松亭
など
- キャンプ場
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- ふれあいの丘オートキャンプ場
- WAS River Side Nature Terrace
- 遠井(とい)オートキャンプ場
など
宿泊を含めたプランで訪れれば、朝夕の光に包まれる棚田の風景をじっくり楽しめます。
まとめ

あらぎ島は、和歌山が誇る絶景棚田。扇形の独特な地形と、四季の移ろいが生み出す風景の変化は、見る人の心を動かします。
- 春夏秋冬で表情を変える絶景スポット
- 車でも公共交通でもアクセス可能だが、事前準備が重要
- 地元グルメや温泉、宿泊との組み合わせで旅をより豊かに
ただ「観光する」だけでなく、日本の暮らしや文化にふれることができる——それがあらぎ島の本当の魅力です。次の旅先として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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